墓じまいの代行業者の平均費用は？どこに頼むべき？行政書士と比較

この記事を読んでいるあなたは、墓じまいを代行してもらいたいと考えていて、費用がどのくらいかかるのか、どこに依頼するべきなのか、などといろいろ悩んでいるのではありませんか？

実際のところ、墓じまいを自分だけで行うのはかなり大変で、墓じまいの代行サービスを利用する方は年々増えています。しかし、どの程度まで代行をしてもらえるのか、代行業者と行政書士どちらに依頼すれば良いのかなどわからないという方も多いでしょう。

墓じまいの代行業者は何をしてくれる？内容は？

墓じまいの代行業者がしてくれる内容は、「墓地の返還・管理の手続き」「行政機関への改葬手続き」「閉眼供養の僧侶紹介」「墓碑の撤去・解体工事」「遺骨の一時保管・納骨先紹介」などです。

墓じまいでの複雑な手続きを主に代行してくれる他、改葬先での供養や納骨にも立ち会ってくれます。代行業者によっては追加で料金がかかるサービスがあったり、そもそも代行できないサービスもある為、代行業者選びの際は必ず確認するようにしましょう。

また、親族との話し合いは代行業者に依頼できません。墓じまいしたいお墓がある施設の管理者との交渉も、請け負ってくれる代行業者は少ないので、代行を依頼する際には注意が必要です。

行政手続き

代行業者に依頼をすると、墓じまいに必要な「改葬許可申請書」「改葬許可証」「埋葬許可証」などの書類を集めて自宅に送ってくれたり、自身で記入した書類を代理で提出・申請してくれます。

自治体によっては、代行業者による行政手続きを受け付けてくれない自治体がありますので、事前に確認しておくようにしましょう。

また、代行業者では書類作成の代行は行なっておらず、自身で書類に記入する必要がありますので注意してください。作成にあたってのサポート（アドバイス）を行なっている代行業者もあるようですので、申請書類の作成に不安がある人は、そのようなサービスに対応している代行業者を探すと良いでしょう。

墓石の片づけ

墓石の片付けを代行業者に依頼をすると、まずは墓石をただの石に戻すため、魂抜きや閉眼供養と呼ばれる儀式を行ないます。そのあと、外柵や基礎、墓石などの解体を行ない、更地に戻してお寺や霊園に返却してくれます。

お墓が建っている区画の広さで、墓石の片付けにかかる費用が変わる代行業者もありますので、事前に見積もりを出してもらうと良いでしょう。

墓石の一部を数珠や地蔵、小さな置物に加工して手元に残せるサービスを提供している代行業者もあります。お墓を処分してしまうことに抵抗がある方は利用を検討しても良いのではないでしょうか。

お寺や霊園との交渉サポート

お寺や霊園との交渉サポートは、墓じまいするお墓があるお寺や霊園へ相談した際、離檀料として高額な金銭を要求されたり、高圧的な態度を取られることがあった場合に利用できるサービスです。交渉サポートに対応していない業者もありますので、事前の確認が必要です。

代行業者は、お寺や霊園との交渉のサポートを行なってくれますが、離檀料などの交渉を直接代行することは、弁護士法に抵触するためできません。ですから、交渉をサポートしてもらう際には「具体的にどんなサポートをしてくれるのか」をできるだけ詳細に確認するようにしましょう。また、事前の説明無しに代行業者がお寺や霊園に行き、突然交渉を持ち掛けることは更なるトラブルを発生させる可能性があります。基本的にはお寺や霊園との交渉はご自身で行ない、どうしても解決が困難なときの最終手段として検討することをおすすめします

墓じまい代行業者以外に、行政書士や弁護士、司法書士などの法律の専門家に相談することも有効です。無料相談を受け付けているところもありますので、お寺や霊園との話し合いがどうにもならない場合は、このような専門家に相談すると良いでしょう。

遺骨の引っ越し先紹介

永代供養をする場合は、遺骨の引越し先について、お参りする場合の交通の便や霊園の景観など、自身の希望に沿った引越し先を紹介してもらえます。

永代供養での遺骨の引越し先には、大きく分けて「永代供養墓」「納骨堂」「樹木葬」「散骨」などがあります。

遺骨の引っ越し先には、それぞれのメリット・デメリットがありますので、希望に合う遺骨の引越し先がどれか、費用はどのくらいかかるのか、家族と、そして業者と良く話して決めると良いでしょう。

墓じまいの代行業者の平均費用は？

墓じまいを代行業者に依頼する場合、どのくらいの費用がかかるのか気になる方も多いでしょう。あまり高額の費用がかかってしまうようでは、墓じまい自体を諦めなくてはならないという方もいるかと思います。墓じまいの代行業者の平均費用について調べてみました。

墓じまいの全てを代行業者に依頼する場合の平均費用

墓じまいの全てを代行業者に依頼する場合、平均費用相場は16万円〜30万円です。

お墓が建っている区画の広さや、墓じまいにかかる実費によって、追加料金が発生するケースもあります。実際どの程度の費用がかかるのかは、見積もりを出してもらって確認しましょう。

墓じまい後に遺骨の引越しをする場合は、引越し先の費用として、さらに10万円前後の費用が必要になります。引越し先でいくらかかるのかもあらかじめ確認しておきましょう。

墓じまいを部分的に代行業者に依頼する場合の平均費用

墓じまいを部分的に代行業者に依頼する場合の、平均費用は次のとおりです。

項目	項目
行政手続き	4万円～
墓石の片づけ	10万円～30万円
お寺や霊園との交渉サポート	6万円～
遺骨の引っ越し先紹介	0円〜

墓じまいを個人でやろうとすると、だいたい300万円程かかると言われています。費用と手間を考えると、墓じまい代行業者に全て依頼した方が安く、安心して墓じまいできるのでおすすめです

墓じまいの代行はどこに頼むべき？業者と行政書士を比較

墓じまい代行ができるのは、代行業者だけではありません。行政書士も、墓じまいにおいて力強い手助けになってくれるのです。墓じまいを検討している方の中には、代行業者に依頼すべきか行政書士に依頼すべきかで悩んでいる方もいるのではないでしょうか。ここでは、代行業者と行政書士の提供できるサービスやメリット、費用などをできるだけわかりやすく比較してみます。

墓じまいの代行業者と行政書士を比較

項目	代行業者	行政書士
代行出来る内容	・役所への申請書類の”提出”代行 ・墓石の解体、片付け ・遺骨の引っ越し先手配や立ち合い等	・墓じまいしたい墓のあるお寺や霊園との交渉 ・役所への申請書類の作成、申請代行 ・墓石片付けの見積もり取得 ・遺骨の引っ越し先手配や立ち合い等
相場（トータルで依頼する場合）	約16万円～30万円	約11万円～
スピード感	依頼を受ける件数も多いため、対応はスムーズだが、申請に必要な書類は自身で作成する必要があるため、注意が必要。 業者によっては作成にあたり、サポートサービスが付いている場合もあるが、あくまでもサポートで、代わりに作成してくれるわけではない事に留意。	申請書類等の提出書類の作成も行なってもらえるため、行政手続きもスムーズ。
評判	・墓じまいだけでなく、その後についてもトータルでサポートしてもらえて良かった。 ・サポートごとに料金が決まっており、ありがちな追加の費用等もなく、安心して依頼できた。	・お寺や墓石業者との利害関係がない第三者であり、行政書士は法律関係の国家資格なので、安心して依頼できた。 ・離檀料として高額を請求された際、仲介してもらい、離檀料の請求が取り消された。

トータルサポートとコスパで選ぶなら業者に頼むべき！

行政手続きから、墓石の撤去、遺骨の取り出し、新しい供養先への遺骨の納骨まで、一連の墓じまい業務を全て代行をお願いしたい場合は、業者に依頼することをおすすめします。

業者にもよりますが、日本全国対応可能で、アフターサポートがあり、金額もサポートパックの内容で粗方決まっている業者が多いです。墓じまいを専門に対応しているため、多くの実績があり、安心して依頼できるでしょう。

他の業者より見積もり金額が高かった場合に、値引きしてくれる業者もありますので、墓じまいをどの業者に依頼するか迷ったときは、複数の業者から見積もりを貰い、サービス内容と金額を見比べて決めると良いでしょう。

書類作成・行政手続きのスムーズさと安心を選ぶなら行政書士に頼むべき！

行政手続きに係る時間と手間を考えるなら、行政書士に依頼することをおすすめします。特に、行政各所への書類関係に不安を感じている方は、書類作成のプロである行政書士へ依頼すれば間違いがありません。

墓じまいに必要な行政の手続きや、書類の作成などには法律の知識が必要な事が多く、自身で行うのは簡単ではありません。しかし、行政書士は、行政許認可手続きや法律の専門家である国家資格です。このような墓じまいは得意分野ですので、安心して依頼できるでしょう。行政書士の中には、墓じまい代行をトータルで行なってくれる方もでてきましたが、墓の撤去や、新しい納骨先への移動・納骨に関しては、別途業者を手配する必要があるため、追加で費用が掛かる場合が多いです。

書類や行政の手続きのみの相場は（遺骨の人数にもよりますが）約5万円程度です。依頼する行政書士を探す際には「○○市（お住まいの地域）　行政書士　墓じまい」で検索すると、見つけやすいです。

まとめ：墓じまいの代行業者の平均費用は？どこに頼むべき？行政書士と比較

いかがだったでしょうか。墓じまいの代行業者の平均費用や、どこに依頼するべきか行政書士との比較も含めて紹介してみました。

墓じまいを行うにあたっては、自分だけで全て行おうとすると、労力がかかる上に余計に費用がかかってしまうことがあります。代行事業者や行政書士に依頼すれば、自分の負担を軽くすることができ、速やかでスムーズに墓じまいをすすめることができるので上手に利用することを考えましょう。